平成24年3月4日、浅野歯科産業さんの主催で、 栂安秀樹先生(父)、信子先生(母)、 亜紀先生(娘)という親子3人が講師をなさっての 講演会が 石川県金沢市にて開催されました。 この講演会に、当院から 院長と副院長で参加してきました。 栂安秀樹先生は北海道の帯広市で 「つがやす歯科医院」 を 開業されておられます。 また、信子先生はその歯科医院内に 併設されたお料理教室 「ノブキッチン」 を運営されておられます。 |
歯科医院と料理教室の併設というのは 前代未聞のことではないかと思います。 しかし、そのような取り組みについて 初めて知ったときには、面白いことを考えられ そして実行される方だなあ、と思ったのを覚えています。 なぜなら、 歯科医は、歯を治すことを生業としていますが 歯を治すことは、口から食べる機能を回復させることに 直結することだからです(いちばん典型的なのが総入れ歯の 治療ですね)。 |
この栂安先生夫妻の取り組みは聞けば聞くほどに、 とても興味深いものでした。 食文化について突き詰めていくことは、その地域が持つ 文化や歴史、地理などを突き詰めることに繋がりますので、 取り組みが多岐に渡ってくるし、多岐に渡らざるを得なくなる ことがヒシヒシと伝わってきました。 このように地域のことを学びながらも自分たちの専門性を活かして 地域に向かって発信しつづけていくことは、とても大変なことでも あると思います。 医院の中で働くスタッフたちが活き活きと働きつつ、 また地域社会の中で医院が活き活きと働くには どうしなければ ならないか?という試行錯誤の連続だろうなあと感じました。 |
お話ひとつひとつがとにかく興味深かったのですが そのなかのひとつ 「ワーク・ライフ シナジー」という言葉について 紹介してみたいと思います。 ちなみに私は不勉強で、恥ずかしながら正直この言葉を このとき初めて耳にしました。 社会の中に企業(医院)があり、 各々の企業(医院)で働く個々人にはそれぞれに 仕事(ワーク)がありライフ(生活)が あります。ここで、ワークとライフを相反する要素として 捉えて、それぞれのバランスを取るという考え方が ワーク・ライフ バランス。 そうではなくて、ワーク・ライフ シナジーというのは ワークが充実すると、ライフも充実する ライフが充実すると、ワークが充実する という 相乗効果的な捉え方をすることを指すようです。 自分自身、うすうす同じようなことを思っていたので なるほどそうだなあ、それを言葉にした人が世の中にはいるんだなあ と思いました。 企業(医院)の経営者は、従業員のワーク・ライフ シナジーを 考えていかなければならないなあと思いました。 ワーク・ライフ シナジーの話は一例として いろいろな話を聞かせていただきました。 当院は 料理教室併設ではありませんが 夫婦で二人三脚でやっているという点では 同じだと思います。歯科医として夫婦として 大先輩である栂安先生一家の話はとても 感銘を受けるものでした。 |
続いての講演は 栂安亜紀先生による 「患者様との接し方、話し方」という演題での 講演でした。感謝の気持ちを込めて人と接する、 対話する相手に向き合って言葉を伝える、という ことの大切さについてのお話でした。 客席が一番埋まっていたのは この講演だったのでは ないかと思いました。 |